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純谷吉松(Itoya Kichimatsu)


■2004年11月のニュース一覧
▼[2004.11.29]必要な思い
▼[2004.11.27]きのうを捨てる
▼[2004.11.25]ゲームによる真実
▼[2004.11.23]便利な検索とは
▼[2004.11.21]それだけでよい
▼[2004.11.19]few words
▼[2004.11.17]ほうき星にお願い
▼[2004.11.15]bye the amp.
▼[2004.11.13]よそ者に必要な糧
▼[2004.11.11]釣り釣られ下駄の音
▼[2004.11.09]自動車で携帯電話
▼[2004.11.07]NFLオーナーの■
▼[2004.11.05]スターを待つ季節
▼[2004.11.03]ブランドの維持
▼[2004.11.01]検索一極集中排除

■2004年12月のニュース一覧
■2004年10月のニュース一覧


 
[2004.11.29]
  必要な思い


 ▼'BrailleNote' lets blind Oak Park boy talk with deaf parents(USATODAY.com)【英語】
  http://www.usatoday.com/tech/news/techinnovations/2004-11-26-brailleview_x.htm


 「書いた言葉だって,しゃべる言葉だって,思いを翻訳したものでしかありません。相手をみるまなざしだって,言葉と同じように思いを翻訳したものです。結局,なにが必要か,わかりますよね」。

quote:12歳の盲目で自閉症気味だった少年は,ブライユノートという機器によって耳の聞こえない彼の親と会話ができるようになった。ブライユノートに少年が点字をタイプすると,母親のコンピュータのモニタに文字が表れる。母親がコンピュータで文字をタイプすると,ブライユノートに点字が表れる。母親は簡単に子どもに,「あなたはなにが食べたい?」「学校はどうだった?」と訊くことができるようになった。母親は,「毎日たくさんこれを使っている。素晴らしいものと思う」と述べている。

 「いっさい言葉を話さないで恋人同士になることはできるかな,とボクが訊くと,彼女はちょっと怒ったような顔で,SEXだけするってこと? と言葉を返してきた。ぃゃ,そうぢゃなくて,なんだろ,みつめ合うだけとかさ,そんな恋人同士がいてもいいんぢゃないかなってね。でも彼女は飽きれたような顔だった。そんな一昔前の恋愛小説みたいなのが実際にあるわけないぢゃない。そんなので満足なんかできないでしょ? ぢゃあ,なにがあればいいんだろう? 言葉がないだけで満足できない2人に,言葉以外のなにがあればいいんだろう?」

 目のみえない人間と,耳が聞こえない人間が意思を伝え合うのが難しいのは,すぐにわかる。目のみえない人間が手話をマスターしていれば双方意思を伝えられるが,記事のように目のみえないのが子どもだと,まだ手話をきちんと習得できていないこともある。双方に翻訳係が必要で,そんなときほど,現在のテクノロジーを役立てたい。このブライユノートとやら,なにげにブルートゥース接続でもって,携帯電話のヘッドセットで話した言葉を点字にしたり,キーボードを接続して打った文字を点字にしたりもできるらしい。そしてUSBでパソコンとつなげ,ブライユノート上で打った点字をパソコン上に普通の文字として表示もできる。日本語に対応したこんな装置が出回るのは,いつのことだろう。



 
[2004.11.27]
  きのうを捨てる


 ▼Arkansas town loses 6 years' worth of computer data(USATODAY.com)【英語】
  http://www.usatoday.com/tech/news/2004-11-26-ark-crash_x.htm


 そして,あしたを生きるべき。

quote:アーカンソー市は先週,6年分の金融,法律,その他の大切な文書のコンピュータデータを失ったとターナー市長は述べた。バックアップもそのとき,動作していなかった。「情報が失われたら再出発するだけだ。すべては新しく,わたしたちは子どものようだが」と市長。コンサルタントは,コンピュータがハッカーによって1年以上前から侵入されていたと云う。ハッカーは最後にメッセージを残していった。「もっとセキュリティを高めておけよ,ハハハ!」。

 おおむね,ファイルが消失したりするのは,そんなことが起こると思っていないときである。市のコンピュータシステムのサーバー群がことごとく壊されるという状況がどの程度のものなのか,そんな機関のシステムを知らないわたしはよくわからないけど,まぁ目の前が真っ暗になるんだろな。自分のパソコンのハードディスクがクラッシュしたのなら,ひとり呆然としていればいいが,市政をきょうもあすも動かさなければいけないとなると呆然とはしていられない。是が非でも動く必要がある。記事の市長の発言は,それをわかっているようなのでとりあえずは安心できる。

 大切だったものが全部消えるのは,ショックではあるけど,実はチャンスでもある。1年ごとに引っ越しをしている知り合いがいる。なんで引っ越しなんて面倒なことをするのかと訊くと,余計なものがなくなるからね,と云う。最低限のもの以外はすべて処分して,また1から1年を始める。わたしたちはきのうを大切にしすぎているのかもしれない。きょうやあす得るものは,きのう得たものの100倍の価値がある。きょうのためのきのう以外は,すべて捨てていいはずだ。きょう得るもの,あした得るものだけが,大切だ,考えて生きたい。



 
[2004.11.25]
  ゲームによる真実


 ▼JFK assassination game branded 'despicable'(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2004/11/23/jfk_game/


 真実を疑う人たちがたくさんいて,全資料の公開は35年も先。だが,世界中のゲームプレイヤーによって,ひとりの無実は証明されるのかもしれない。

quote:プレイヤーに1963年のジョン・F・ケネディ暗殺を再現させるゲーム,JFK:リローデッドは,大統領の兄弟である上院議員のエドワード・ケネディ氏によって「卑劣な」ゲームと評された。このゲームは,ケネディ大統領暗殺の犯人,リー・ハービー・オズワルド氏となって現実と同じように3回銃を撃つ。発売元は現実と同じように銃を撃てた人に,計10万ドルの賞金を用意している。

 ケネディ暗殺をオズワルド氏の単独犯行だとした,いわゆるウォーレン報告書の内容を信じている米国人は,1割もいないという世論調査があったと云われる。オズワルド氏のいた場所からはケネディ大統領を後ろから撃つことになり,撃たれて後ろに倒れるわけがない。また,間に木があって直接狙撃することは難しい。報告書では銃弾は大統領の頭蓋骨に命中したとあるが,骨に当たれば多少は変形するはずの弾丸が,まるでいま買ってきたような弾丸だったとも云う。オズワルド氏は2日後に銃撃されて死に,3年後にはオズワルド氏を撃った人物も死に,暗殺事件のあと4年ほどの間に主要な関係者が次々と死んでいるのも疑問視される原因となっている。

 記事によるとこのゲームの発売元は,「このゲームをたくさんの人が挑戦し,誰かがオズワルド氏と同じことをできるなら,彼の単独犯行だということを確信できる。疑っている人に反論もできるだろう。だが,プレイヤーはオズワルド氏と同じように3発の銃弾を撃つのは難しいことを知ると思う」と述べていると云う。なるほど。確かに殺人事件をただリプレイして楽しむだけのゲームなら卑劣で不謹慎だと云われても仕方ないが(多くの日本人はそう考えるかもしれない),疑惑の殺人の証明,そのためのゲームと考えると興味深い存在だ。米国政府は,2039年にこの暗殺事件のすべての資料を公開すると決めている。が,もしかしたらこのゲームであっさりと,オズワルド氏の単独犯行は否定されるのかもしれない。



 
[2004.11.23]
  便利な検索とは


 ▼Google muscles into Microsoft's turf(USATODAY.com)【英語】
  http://www.usatoday.com/tech/products/services/2004-11-21-google-vs-ms_x.htm


 ちょっと前はハードディスクなんかなく,フロッピーなどにファイルは全部保存していた,それと同じように,将来はハードディスクはなくなり,ネットワーク上にファイルを保存するようになる。そのときのファイル検索はこんな感じなんだろうと思うとともに,グーグル・デスクトップ・サーチには,検索を導く,単純な鍵がみえる。

quote:グーグル社は先日,グーグル・デスクトップ・サーチを公表し,急速にマイクロソフト社の芝地への入り込みを強めている。それはOSによる支配の核心に迫るものであり,あるアナリストはデスクトップ・コンピュータの終焉にもつながると云う。2つの会社はすでにウェブ検索,無料の電子メールサービスなどで競っている。結果的にマイクロソフトの電子メールサービスが改良されて,消費者によい影響を与えている。

 いまはウインドウズでしか使えないグーグルのデスクトップ検索だけど,使ってみるとちょっと刺激的だった。ふだんウェブの検索をするときと同じようにグーグルのページをブラウザで開くと,「ウェブ」「イメージ」「ニュース」などの隣に「Desktop」という項目が増えてクリックするとハードディスクのファイルの検索になる。もっともうれしいのは,ふだんグーグルで検索するときと同じ要領で検索できるということ。こんな感じで検索すれば出てくるかも,というのがそのまま手元のファイルでも使えるのはなにげにありがたかったりする。

 そう云えばアップルも次期マックOS Xのタイガー(10.4)で,デスクトップの検索機能を向上させると云っていた(アップル社のページ)。現在の10.3でもファイル内の検索はできるんだけど,さっぱり使えない。わたしが使い方を知らないだけかもしれないけど,グーグル・デスクトップ・サーチのように,検索への「慣れ」もあるのだろう。もちろんいつも使っていれば慣れるというものではなく,こちらが使いやすいと思う「慣れ」を引き出せるかは,検索される側に課せられるものだったりする。グーグルはそれを知っているから,ほとんどの人が利用する。マイクロソフトやアップルは,それは知るようになるか,な? ならないのなら,本当に,グーグル自身がOS的な役割を果たしてしまうことになるだろう。



 
[2004.11.21]
  それだけでよい


 ▼産経抄:災害・避難生活にはまず…(Sankei Web)
  http://www.sankei.co.jp/news/041120/morning/column.htm


 ここにはもう読みきれないほどのテキストがあり,聴ききれないほどの音楽があり,観きれないほどの動画があり,話し疲れるほどの人がいる。

quote:災害・避難生活にはまずライフラインなどが第一だが,中越地震では心のケアも求められている。そこで,本,読書が有効かもしれない。読書と云えば,東京では大規模書店がぞくぞく登場している。店頭在庫が70〜150万冊という巨大書店もオープンした。

 ネットワークとは,空気と水に次ぐライフラインとなる。もちろん電機がなきゃ成り立たないだろうから本末転倒なのだが,そうであってもまずネットワークがあること,それにより人は生きていける,ようになる。寝言だと思う人もいるだろうか。だが,10年後,20年後にもう一度思い返して欲しい。必ず,そうなる。

 本がなくなるのは,すぐだ。人が本に求めていたものをネットワークは少しずつ蓄えており,とどまることはない。さらに人と人の心をつなぐという,人間に必要不可欠な信条の場ともなる。枯渇しないように,飢え苦しまぬように,ネットワークはすべての人に扉を開いている。ぃゃ,扉なんてものもなく,むき出しになっている。劇場に行く必要も,本屋に行く必要も,テレビを見る必要も,CDプレイヤーも,なにもいらない。ネットワークがあれば,それだけでよい。



 
[2004.11.19]
  few words


 ▼少女たちの「やせ志向」をWebが助長?(ITmedia News)
  http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0411/18/news050.html


」」」」」」」」」

quote:自らの摂食障害について共感し合い,やせ細った有名人を賛美する10代の少女たちのアングラなサブカルチャーがネットで表面化しており,専門家は適切な治療を妨げると危惧している。少女らはウェブ日誌で断食に近いダイエットの体験を共有し,コツを教え合っている。大人気の18歳の双子であるメアリー・ケイト・オルセンとアシュレーは,摂食障害で入院してから少女たちのウェブコミュニティの象徴的存在となっており,少女たちはオルセン姉妹の写真やカレンダーを飾り,画像に羨望の気持ちを持っている。

 「わたしがリアルで言葉を話さなくなったのは,ワイヤードで十分な言葉を話しているからというのは間違いないかもしれない。「もともとそんなに口を開くことはなかったけど,ブログでいろんなことを書いて載せて,それにコメントも付き,メールのやり取りをする人も増えていって,「コミュニケーションはそれで十分になった。おとなや友だちのなかには,それが間違いだと云う人もいる。でも,わたしはその人たちとは違う世界に暮らしているともうわかっているし,「違う世界では,言葉も違うし,価値も違うし,病気も違うし,生き方も違う。

 「病名のついていない症状は,リアルでは病気ではない。「リアルの医者はわたしを病名のついている症状から元に戻そうとするけど,その元に戻ったものがどんな病気かは教えてくれないし,そもそもそれが病気だと気付くこともない。「言葉は常に正確ではない。思いもまた正確ではない。「だからワイヤードの方が,あなたのことをもっと知ることができる。そしてわたし自身を知ることができる。「ワイヤードではわたしの目から涙は流れないけど,あなたはわたしの涙をぬぐい取ってくれる。「わたしは流す涙を持てるから,ずっとここで生きていける。「そして言葉の終わりもきちんとあなたに伝えられる。「



 
[2004.11.17]
  ほうき星にお願い


 ▼Boffins issue stealth comet apocalypse alert(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2004/11/04/stealth_comets/


 ほうき星がどこから来るか,知ってる? ほうき星は,太陽系から1光年以上離れたところにあるオールト雲から来る。彗星雨,隕石雨なんて目にみえるものは,みえるんだからどうとでもできるし,人の願いなどきく術を持たない。ホントに願うべき,は?

quote:科学者が不可視の彗星に関する警告を発している。カーディフ大学のチャンドラ・ウィックラマシンゲ教授のチームによると,天空には人の目にみえない彗星が多数存在しており,地球を破壊するほどの衝突を起こす危険性がある。絶望的な状況ではあるが,NASAは2008年に不可視彗星の発見に有力である宇宙望遠鏡の打ち上げを予定している。それによって,わたしたちは黙示録から救われるかもしれない。

 いくら星に願いをかけたって,その願いがかなうなんてことがないのはわかっている。おとなが星に願いなんかかけちゃいけない。そんなのが許されるのは小学生ぐらいなものだ。わたしはもう,正しいことが必ず正しく認められることがないことだって知ってるし,利己でも利他でもなく,人を愛したり憎んだりすることも知っている。だから,星をみあげることなんて,ずっとなかった。

 目にみえないほうき星が地球を滅ぼすなんて,トンデモ系の話のひとつではあるんだけど,でも,そんな存在が天に渦巻いていることは,否定できない。願いなんかかなえないほうき星と,地球を滅ぼすほうき星がおんなじでも不思議はない。ほうき星によって未知の生物が地球に舞い降り,疫病などの病気や悪疫を起こしているという同じ教授の研究も,人前で肯定もしないけど否定もしなくていいと思う。だから。夜空にみえるほうき星にお願いするのは普通の女の子に任せて,わたしは目にみえない,黙示録を奏でるほうき星に手を合わせる。わたしの願いを,切に。(ネイチャー誌の記事



 
[2004.11.15]
  bye the amp.


 ▼Death Knell Sounds for Nullsoft, Winamp(BetaNews)【英語】
  http://www.betanews.com/article/Death_Knell_Sounds_for_Nullsoft_Winamp/1100111204


 世界はMP3によって作られた。それを作ったのが誰だったか,思い出そう。わたしたちは気付いている。次を示せるのは,アップルでもないし,マイクロソフトでもない。忘れたころに,彼らは帰ってくるかもしれない。

quote:オリジナルのウインアンプを作っていたヌルソフトの最後のひとりがAOL社から退社し,もうウインアンプはアップデートされない。1月にウインアンプの創造主でもあったジャスティン・フランクル氏が辞職してから,ウインアンプは生命維持装置をかけられた状態にあった。ヌルソフトとAOLの結婚は常に不協和音の源であり,フランクル氏たちがグヌーテラを開発したとき,ワステを開発したときと衝突は続いた。AOLはリストラ計画のさなかであり,デジタル・オーディオ革命を助け,月に6000万人ものユーザーを獲得したウインアンプの支援からも遠ざかっている。

 この記事からでは憶測しかできないが,これはウインアンプの終焉を意味するのだろう。わたしはマックユーザーなのでウインアンプを使うことは少なかったが(それでもバーチャルPC上で,ウインアンプとナップスターを立ち上げていたのをおぼえている),確かにMP3,そしてパソコンで音楽を聴くこと,はウインアンプによって広まった。それまでは,当時数百メガバイトもあれば十分過ぎるほどのハードディスクに,1曲何十メガもの音楽ファイルをたくさん置いておく人なんて,音楽を仕事にしている人たちだけだった。だがウインアンプによって,CDの山をすべてハードディスクに詰め込み,リオなどの携帯プレイヤーに転送し(過去記事),そしてファイル共有で自由にやり取りし,といういまと同じ状態が普通になっていった。マックでもウインアンプと同じ機能をいかに持ち込むかと,マックアップやオーディオンなどの開発が進んだ(過去記事)。

 その,ウインアンプがなくなるとなると,なにか大きなときの流れを感じる。カザーの開発者たちが,カザーから離れてスカイプというセンセーションを巻き起こしているように(過去記事),なににも束縛されないカタチで,ジャスティン・フランクル氏たちが次の時代を作ってくれることを,願ってやまない。彼らなら,ネットワークの意味を,きちんと知っている。だから,大丈夫。ウインアンプの次を,待とう。



 
[2004.11.13]
  よそ者に必要な糧


 ▼みんな、Firefoxを褒め過ぎだ(ITmedia エンタープライズ)
  http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0411/09/news088.html


 あの日のネットスケープ,になるべき素質を持つブラウザの登場。あと,もう少し。

quote:モジラ・プロジェクトのブラウザ,ファイアフォックスが多数のメディアで取り上げられている。だがファイアフォックスはIEの代替の最良の選択肢として,批判する人が見当たらない。ファイアフォックスはよいブラウザではあるが,あって当然の批判をも免れている。100%有効なHTML・CSSコードでファイアフォックスがきちんと表示できないものもあり,その点ではIEに見習うべき点がある。

 ウインドウズで使うファイアフォックスも,マックOS Xで使うファイアフォックスも,すぐに,ぉゃっ? と思う点は同じだ。どちらもウインドウズのIEやマックOS Xのサファリのような定番のインターフェイスでないため,どこか動作がもっさりとしている。異なるインターフェイスを使っているから,いろんなOSに移植はできるんだけど,代わりにそのもっさりがついてくる。それを許せるのならたいした問題ではないんだけど,そのもっさりに難癖をつけたい人も多い。もともと,よそ者であることは強みにもなるけど,弱さにもなる。それは,仕方ないこととして諦め,ほかのすべてを補っていくことで,定番を上回れる道を作るべきだ。

 記事でも述べられている通り,特にCSS周りではファイアフォックスで表示が崩れることが多い。本当にファイアフォックスがIEの代替ブラウザということを売りにするのなら,IEで表示されるページは問題なく表示しなくてはいけない。たとえ,間違ったコードであっても。ほとんどのウェブを作っている人はIEでしか表示を確認していないし,いくらファイアフォックスの表示の方が正しいと主張しても,9割以上の人のブラウザできちんと表示されているのでは,理不尽に感じても空騒ぎにしかきこえない。最高の代替ブラウザ,という売り文句を捨てるか,ページ表示ではIEに倣うべきところは倣うか,どちらかが必要だ。そして,ファイアフォックスには,勝って欲しい。そのために,いまは倣うことも必要なのだ。



 
[2004.11.11]
  釣り釣られ下駄の音


 ▼「URLは正しくてもコンテンツは偽物」、新たなフィッシング手口に注意(nikkeibp.jp)
  http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/flash/342741


 釣られてたっていいぢゃないかって思えるものと,思えないものがある,はず。思えるものと,思えないものの間にある,もの,はなんだろう。

quote:サーフコントロール社は,賢明で用事深いユーザーでもだまされてしまうフィッシングの手口について警告した。この手口は銀行のウェブサイトの検索スクリプトの欠陥を悪用し,ウェブサイトのコンテンツを不正なコンテンツにすり替える。URLは正しいが,コンテンツは偽物ということになる。

 「なにからなにまでわかってしまっている相手と付き合うなんて,なかなかできるこっちゃない。わからないことを知っていく,そのために,一緒にいるんだ。あまり顔や言葉や行動に出さない好きなものを知るのに,何年もかかることもある。雨の日にはいつも着ている白いレインコート,部屋の棚のDVD置き場に並んでいるジャック・タチ,ベランダで紫色の花を咲かせるリラの樹,それらが彼女にとって特別なものだと気付く,たったそれだけのために,一緒にい続けなければいけない。幼なじみなんかぢゃないんだから,最初から知っていることなんてちょっとしかない。なにも知らなかった。だから,毎日知っていく。それは楽しみってわけぢゃないけど,それに似た感情ではある。

 相手を100%知ることなんかできない。それはわかっている。ボクが彼女に云わないこともあるし,きっと彼女が隠していることもたくさんあるだろう。でも,たとえ知らないことが山ほどあっても,信頼はしている,だから一緒にいられる。問題は信頼できるか,どうか,それだけなんだ。掲示板なんかで釣られることは多い。「フィッシング詐欺」なんて言葉が一般的に使われていること自体笑えるが,釣り釣られが,そんだけ横行しているってことだろう。掲示板の言葉のやり取りでだまされるぐらいならいいけど,預金を全部引き出されるなんてことになったら簡単に許せない釣りだ。…でも,ボクが彼女に釣られてないかどぉか知らないのは,ボクだけなのかもしれない。それを許している,もの,って,なんだろ?



 
[2004.11.09]
  自動車で携帯電話


 ▼CTIA:ザッツ・エンターテイメント(@IT)
  http://www.atmarkit.co.jp/news/katt/2004/katt113.html


 わたしもヘッドセットつけて自転車に乗ってるときに通話することもあるので,自戒を込めて。

quote:それはさておき,吾輩が会場のサザンベルとのおしゃべりで話題に上ったのが,アーカンソー州のレストラン,バインヤードが,携帯電話持ち込み禁止エリアを設けたことだ。「いつか禁煙,禁電話,禁酒,禁談笑,禁病気自慢のテーブル席でステキなディナーを楽しみますか?」。

 そう云えば日本では,自動車運転中の携帯電話使用に罰金が科せられるようになったときく。なんでも3日間ほどで6000人以上が摘発されたと云う(レスポンスの記事)。ネット上での意見をみると,運転中に電話してる奴なんて海に車ごと落としちゃってもいいよというのもみかけ,禁止反対と云う人は少ない感じがする。そう考えるとある程度の支持は受けている法律と云うことか。

 だが,わたしは車の運転をすることはないんだけど,個人的には運転中の携帯電話の使用を禁止したからといって事故が減るとは思っていない。事故ったり,人に迷惑をかける運転をする人間は,電話をしてなくても,助手席の人間と話したり,音楽をカーステレオで聴いているだけでも事故を起こす。事故らない人間は逆立ちして運転してても事故らない。必要な注意力のない人間が車に乗っているから事故が起きるだけだ。と,考えるんだけど,そもそもそんな人間はほかの人にそう云われても自分がそうだと気付かないだけだろうな。そう考えると,アホにもわかりやすく規制するしかないってことか。迷惑なことだ。



 
[2004.11.07]
  NFLオーナーの■


 ▼Oracleラリー・エリソン氏がスポーツチームを買収?(ITmedia News)
  http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0410/30/news012.html


 NFLは,簡単に云うとNFLという組織の一括統治で成り立っている。テレビの放送権もNFLが全部管理して,放送権料は全チームに均等分配されているし,ドラフトでは前年の下位チームから順番に指定していく(チームが勝手に金で抑えたりもできない)。選手の年棒は上位51人の合計金額がサラリーキャップとして決められており,金のある球団が選手を買い漁ったりもできない。そんなのが許されている状況だから,そんな話をしても日本のスポーツの批判なんかにゃなりゃしない。そもそも,根底が違うのだ。

quote:オラクル社のラリー・エリソン氏は,NBAのゴールデンステート・ウォリアーズやNFLのサンフランシスコ・49ersの買収を持ちかけたが「売ってくれなかった」と云う。だが,NFLは2008年までにロサンゼルスにチームを設置することに関心を示しており,NFL幹部がエリソン氏と話をしたとも報じられている。

 NFLのオーナーでは,シアトル・シーホークスのポール・アレン氏がいる。ビル・ゲイツ氏とマイクロソフトを設立した人物だ(現在ではもうマイクロソフトでは一般的な役職には就いていないが)。もちろんNFLでチームを持てるような人は,名の知れた人が多い。たとえばデトロイト・ライオンズのオーナーは,ウィリアム・クレイ・フォード氏だ。デトロイトでフォードと云えばすぐに気付くと思うが自動車のフォード社の元副社長であり,創立者であるヘンリー・フォードの孫。彼の息子であるウィリアム・クレイ・フォード・Jr氏が,現フォード社社長だ。ホームスタジアムにはフォードフィールドと云う名前がついているが,実際のところ,チームをみててもオーナーがなにをやっている人かなどさっぱり出てこない。NFLのチームと云うのは,なんというか,その地域の共有財産,という印象が強い。

 もちろんチーム名に企業名を入れて宣伝に使うなどということもないし,そもそもオーナーは基本的には個人だ。なかには,グリーンベイ・パッカーズのように市民がオーナーのチームもある。市民が,チームの株主となっているのだ。グリーンベイという地名を,聞いたことがない人もいると思う。人口10万人ほどの小さな町で,大きい地図でないと名前も載っていない。が,7万人収容のスタジアムがあり,試合はいつも満員,年間指定席であるシーズンチケットも,子どもが生まれたときに申し込んで成人するころにやっと手に入るほどの人気だと云う。もちろんそんなパッカーズは別格だが,ほかのチームも地域がチームを保有しているという印象が強い(ある意味で別格なのは,オークランド・レイダースのアル・デイビス氏とダラス・カウボーイズのジェリー・ジョーンズ氏ぐらいか)。ロサンゼルスにNFLがない寂しさは大きく,エリソン氏が一肌脱いでくれるなら多少アクが強くても大歓迎と云う感じかもしれないな。



 
[2004.11.05]
  スターを待つ季節


 ▼携帯衛星ラジオはiPodを超える?(ITmedia News)
  http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0411/04/news030.html


 インスタントにフレキシブルに,リバティにそしてエレガントに,そんなスターに会える日を,待ち焦がれている。

quote:CDからコピーした楽曲やウェブからダウンロードした楽曲を保存できるiPodなどの携帯音楽プレイヤーは,写真保存などの新機能を付け加え始めているが,そこに衛星ラジオの再生・録音を行うXM MyFiというガジェットが衛星ラジオ局のXMサテライトラジオ社から発表された。同社では,楽曲の検索やダウンロードに時間をかける人にはiPodでいいが,適当にエンタテインメントを楽しみたい人にはXM MyFiがよいと云う。米国では音楽を購入する習慣がある人は全体の6割に過ぎないが,ラジオは皆が聴いている。

 同じ内容のニュースにUSA TODAYの記事は,「ラジオはデジタル・ミュージック・スターを殺すか?」とタイトルをつけている。わざわざ映画館に出かけなければいけないシネマ・スターは,自室で気軽に甘美な歌声を披露してくれるラジオ・スターに食い殺された。だがその歌声しかなかったラジオ・スターは,派手なファッションと華麗なメイクアップを持つテレビ・スターに殺された。では,長年栄華を極めたテレビ・スターを殺すのは誰か,ずっとそれを,みんなが待ち焦がれていた。

 1曲99セントで,自室でも外出先でもいつでも歌声を聴けるデジタル・ミュージック・スターは,その筆頭候補だった。が,実際にデジタル・ミュージック・スターになろうとする連中がうろうろし始めると,みんなの気持ちに疑問が生じた。なんなんだこの,iTunesとiPodがないと役に立たないような奴らは。拘束具に締めつけられたスターなど,誰も憧れたりしない。だが,すでに舞台はIP以外には存在せず,衛星ラジオでもテレビでもない。IP上で自由に踊りまくるネットワーク・スターを,求めている気持ちがあちこちで表れ始めている。彼,が現れたとき,スターのいない時代は終わる。そのために,いま,壊さなければいけないものがたくさんあるのに,みんなが気付き始めている。それが現状だ。



 
[2004.11.03]
  ブランドの維持


 ▼米Gateway、日本市場へ再参入を計画(MYCOM PC WEB)
  http://pcweb.mycom.co.jp/news/2004/11/01/006.html


 ネットによって,ブランドを維持するのは多少難しくなったのは確かだ。リアルの評価とネットの評価は異なることが多い。そして,ネットの評価は卑語も多いが最終的には正直だ。3年前と同じマーケティングで,ネットの評価を受けて欲しいと思っているが,さて,どぉなることか。

quote:ゲートウェイ社は,今年中に日本市場に製品を投入することを発表した。2001年の撤退後,今年2月にイーマシンズ社を買収,同ブランドで日本で販売活動を再開していたが,今回はゲートウェイブランドでの再参入となる。

 ゲートウェイというブランドに,なんの感慨もない人もすでに多いと思う。わたし自身はゲートウェイのパソコンを使ったこともないし,身近に接したこともない。が,なんでこんなに好印象があるんだろう。3年前,撤退のときの過去記事でも述べたが,ゲートウェイにはマーケティング戦略のうまさと,なぜか感じる地道さ,堅実さ,そして明るく笑える軽さがある。そんな不思議なブランドが,ゲートウェイだった。と書いていて思い出した。そうだ,パソコンは使ったことないが,ゲートウェイからもらった牛柄のマウスパットやリストレストは使ってた。あれ,大好きだったな。キャンペーンプレゼントの牛柄のフォルクスワーゲン(Impress PC Watchの記事)とかも好きだった人は多いだろう。

 だから,ゲートウェイのパソコンが帰ってくるのは個人的にはどぉでもいいことなんだけど,ゲートウェイというブランドが帰ってくるのは非常にうれしい。ブランド作りにさっぱり遊びを持ち込めない,つまらないブランドが並んでいるだけの日本のパソコン売り場には,ゲートウェイは居て欲しいんだ。おかえり,牛さん。



 
[2004.11.01]
  検索一極集中排除


 ▼GoogleやMicrosoftのWebサイトをDoS攻撃する「Zafi.C」(Impress INTERNET Watch)
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/10/29/5203.html


 ひとつにべったりだと,そのひとつがなくなったときになにもできなくなる。だから必要な前準備。

quote:セキュリティベンダー各社は,メールで感染を広げるザフィーCというワームを警告している。ザフィーCはグーグル・コムやマイクロソフト・コムなどのウェブサイトにDoS攻撃を行う。メール以外にもファイル共有ソフトを利用して感染を広げる。ベンダーの警告では,危険度は「低」だが,感染力は「高」,ダメージは「中」となっている。

 グーグルを攻撃するなんて,なかなかどうして大それたことをしてくれるものですなぁ。そこでふと思ったんだけど,やっぱりグーグルが使えなくなると困る。困ると云うかなにもできなくなる。昔使ってたブックマークをみるとヤフーとかライコスとかインフォシークとかあるんだけど(ライコスはもうないです),いまはサファリブラウザのグーグル検索窓だけですませてしまってる。なんにつけても一極集中はやhぁい。だけど,ファイアフォックスブラウザとかでは検索サイトを選べるけど,サファリではグーグルのキーワード検索固定。なので,アシッドサーチを使うことにした。

 サファリの検索窓でいろんな検索ができるようになり(pic),グーグルのキーワード検索は当然あるとしてイメージ検索(pic)やグーグルニュース検索(pic)もあり,アマゾン.co.jpの商品検索(pic)もできる。キーワード検索は,日本向けにはインフォシークとアスク.jp(pic)がある(インフォシークはグーグルベースです)。まぁ検索サイトは「検索チャンネルを編集」で追加できるので,ほかの検索エンジンを使いたければ設定すればいいんだろう(pic)。とりあえずこれで,グーグル一極集中でない状態にしたいんだけどな。とりあえずアシッドサーチは礼儀正しい作りのソフトなので,その目的ぢゃなくても助かってます。



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